TRIZの「ものの見方や考え方」をお伝えしていきます ~TRIZとは~
青戸けい です。久しぶりにブログ記事を投稿します。
これまでTRIZについて伝えたいことをツイートしてきました。しかしTwitterでは、1回の投稿の文字数が限られています。限られた文字数で表現する良い練習になると思ってツイートしてきましたが、どうしても限界が出てきます。
そのため、ブログでもお伝えすることにしました。今まで通りにツイートを続けますが、ブログ記事も、ご覧いただければ幸いです。
このブログでは、TRIZのものの見方や考え方をわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
自己紹介
改めて自己紹介をさせていただきます。私の仕事は技術コンサルティングです。TRIZを使って、商品企画や研究開発におけるアイデア発想を支援しています。
そこでは、さまざまなノウハウを用いています。TRIZの「ものの見方や考え方」もその1つで、それらはアイデア発想にとても役立ちます。
このブログでは、アイデア発想に役立つ「ものの見方や考え方」を、身近な例を用いて、わかりやすくお伝えします。さまざまな「切り口」を使って、面白い記事にしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
自己紹介に合わせて、TRIZについても紹介します。
TRIZとは
TRIZとは「発明問題を解決する理論」のことです。世界中の特許の分析や、技術・ビジネス・芸術など様々な分野の研究により、つくり上げられてきた問題解決の理論です。
TRIZは、ロシアで開発された理論です。「発明問題を解決する理論」をロシア語で書くと次のようになるそうです。
Теория(理論)
Решения(解決する)
Изобретательских(発明的)
Задач(問題)
となるそうです。(参考文献(1)より)
参考文献(1):ゲンリック・アルトシューラー 『超発明術TRIZ シリーズ1 入門編「原理と概念に見る全体像」』遠藤 敬一、高田 孝夫 訳、日経BP社、1997年
それぞれの頭文字ТРИЗを英語で表記するとTRIZとなります。それで日本や欧米では、TRIZ(トリーズ)と呼ばれています。
ちなみに上記のロシア語を日本語的に読むと「テオ-リヤ・リシェ-ニヤ・イゾブレタ-テルスキフ・ザダーチ」となるそうです。(参考文献(2)より)
参考文献(2):Darrell Mann 『TRIZ 実践と効用 (1) 体系的技術革新』中川 徹 監訳、株式会社創造開発イニシアチブ、2004年
TRIZの歴史
TRIZはゲンリック・アルトシューラ-によって創始されました。その後、長い期間をかけて研究開発が続けられ確立されてきました。その歴史をアルトシューラ-の書籍(参考文献(4))から、簡単に紹介します。
アルトシューラ-は、旧ソ連で1946年に研究を開始しました。当初の目的は、彼の個人的な発明作業を助けてくれる手法を見つけ出すことでした。
しかし1948年ごろから、研究テーマは「発明(するための)理論」に移っていきました。研究結果は現場でテストされ、発明理論は厳密に組み立てられました。
1960年代には、発明理論に関する一連の研究が発表され、広く知られるようになりました。さらに発明理論のセミナーが開催され、論文や書籍が出されるようになりました。
参考文献(4):ゲンリック・アルトシューラー『超発明術TRIZ シリーズ1 入門編「原理と概念に見る全体像」』遠藤 敬一、高田 孝夫 訳、日経BP社、1997年
現代のTRIZへ
その後TRIZは欧米諸国などにも広まり、現在まで研究開発が続けられています。現代においても、彼の後継者と言われるような方々を中心に、研究・開発が進んでいる理論です。従って、非常に多くの工数(作業に必要な人数と時間)を費やして作り上げられた理論といえます。
それほどの工数をかけて何をしたかというと、世界中の特許を分析し、工学・科学・数学などにおける優れた解決策を分類・整理したと言われています。
それらの研究の結果、「システム・機能・理想性・矛盾・空間と時間」といった優れたものの見方や考え方が生み出されました。
TRIZについては以上です。
このブログでは、TRIZのものの見方や考え方をわかりやすくお伝えしていきたいと思います。よろしくお願いします。